zekaoh's blog

将棋、雑記など

アウトロー(2012)を見る

アウトロー(2012)

トム・クルーズ主演のハードボイルド風アクションミステリー。
宇多丸がラジオで褒めていたけど、ああなるほどと思える面白さでした。
かつてあったダーティハリーなどの刑事ドラマ、探偵もののリバイバル作品で、今回のトムの役のジャック・リーチャーはどこにも属さない一匹狼の元軍警察という設定。
連続殺人犯の容疑者が過去にリーチャーと関係があったために事件に絡んでいき、裏に潜む悪と対決するというお話。
主人公の設定がちょっと変わっているがストーリーはシンプルで登場人物も少なくわかりやすい。
家族愛とか社会問題とか恋愛とかの要素もほぼ無く、事件の進展のみにスポットがあたり、今時珍しい純粋な娯楽作品という感じがした。
捜査シーンで映る捜査関係者のボロアパートの感じとか、なんでもない車用品店の絵面とか、安っぽい雑な画面が昔のドラマの雰囲気で非常に良かった。

映画はシリアス一辺倒ではなくギャグシーンが散りばめられていて、目と目で通じあったのか、黒人の集団に自然に守られてバスで脱出するシーン、またクライマックスでいきなり素手になるシーンなど笑えるシーンも多くあって楽しい。ジジイ起きろ!のシーンも良かった。ロザムンド・パイクの不必要な胸元の谷間強調も笑ってしまうなあ。

カーアクション、銃撃戦はあれど全体的には地味なので、よく出来た小品という感じがする。
見ている間はすごく面白いんだけど、終わってみると何か物足りない、何か刺激が足りない、そんな感想だろうか。
映画を見る我々も舌が肥えてきたせいか、純粋な娯楽作というだけではなかなか満足しなくなっているのかもしれないなあ。