zekaoh's blog

将棋、雑記など

「ものの歩」15話目の感想

ものの歩」15話目の感想

今週は信歩の修行編。
信歩の修行は少ない持ち時間でひたすら竜胆と矢倉を指し続けること。ストレートな修行で、不利な戦型になった時の秘策とかは特に無いようでしたね・・・
2ヶ月間で約8万分、数をこなして矢倉に慣れるのが大きな目的ですが、持ち時間を5分から1分将棋にまで徐々に減らしていき、反射的に指せるようにするのも狙いの一つ。
何故こんな練習をするのか、というと今週また登場した十歩くんの解説シーンがあり、信歩は盤上すべての手を端から検証していっているので、選択肢の広い局面ではいい手を導き出すのに時間が掛かりすぎるとのこと。
また終盤のように選択肢の少ない局面では信歩の深い読みが活きるので、矢倉など戦型を限定して選択肢を絞るのが信歩の能力を活かすには有効ということでした。
この十歩解説を聞くと信歩はまるでコンピュータ将棋プログラムですね・・・序中盤が弱かった頃の・・・おそらく作者もそういう感じで信歩の将棋を捉えていると思います。
実際にはこんなタイプの人はいないと思うので、こういう強化の仕方はあくまで信歩にのみ許されたフィクションとして見たほうがいいのかもしれません。信歩のキャラクター設定を活かすストーリーということでしょうね。
今後の信歩の対局がどのように描かれるかわかりませんが、不利な局面でも恐ろしいまでの読みでひっくり返していく逆転の将棋になりそうです。そういう将棋に説得力を持たせられるかどうかは作者さんらの腕の見せ所で、自分は期待したいところです。


今週の信歩は将棋の成長の他にも、前回パニックになったクラスメートからのカラオケの誘いをスムーズに断る、という人間関係での成長も見せてくれました(ここの脳内の樹形図はなんか面白い)。
そしてその様子をこっそり窺う眼鏡の彼女の「・・・」が意味深ですね。まさか・・・
また特訓でボロボロになった信歩の体を優しくマッサージするみなと。いや優しくは無いですが、なんとなくみなとは信歩を気にしているような感じもしますね。
信歩とみなと、そして眼鏡の子・・・これは三駒関係、いや三角関係の展開が待っているんでしょうか。
そしてそこにjippoも入るか入らないかなど、色々興味が湧く展開が待っていそうですね・・・(妄想)

ちなみに「将棋で筋肉痛なんて聞いたことない」とみなとは言ってましたが、渡辺竜王は中学の頃、道場で将棋を指していて原因不明の足の肉離れをおこしたので上には上がいますね!(ソースは「将棋の渡辺くん」27話より)

今週の盤面

竜胆対信歩の矢倉特訓

△7七銀まで

信歩が勝った一分将棋の終局図。おそらく信歩が後手番。
「中盤の両取りでやらかしたな・・・」と竜胆が言っていたのですが、ここから果たして棋譜は予想できるのでしょうか。

信歩と泰金の対局

▲7七銀まで(想像図)

先手6八の銀が7七へ上がったところ。
角道を止めたノーマルな振り飛車に対し、居飛車が舟囲いにしたら6八の銀は5七へ出て急戦になるのが普通ですが、信歩はあえて7七に上がって矢倉囲いを目指しました。
信歩の不利な戦型でも迷わず突き進む意思を見た泰金は信歩をよく頑張ったと讃えます。なかなか感動的なシーンでした。
あんまり絡んでなくても大体泰金がエピソードを締めますね・・・便利なキャラクターだなあ。

漫画ではこの後は指されませんでしたが、このまま行くと矢倉から玉頭位取りの形になるんですかね。それとも穴熊?
実際にこのままやったら信歩はボコボコにされて自信をなくしてしまいそうな気もしますが・・・スピーディな展開もいいですが、もっと遅い展開にして、信歩対泰金の対局をじっくり描いて欲しかったかなとも思います。
まあ矢倉特訓の成果は来週以降のお楽しみということで・・・あ、次号は来年1月4日発売ですね。


コミックス1巻もその日に発売ということで、久々に公式ページを見たら1巻の表紙画像の他に2巻の発売予定日も載ってました。2巻は2016年3月4日(金)発売予定。
『ものの歩』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト

http://www.shonenjump.com/j/comics/assets_c/2015/12/mononofu001-thumb-137xauto-3353.jpg

第1巻の表紙画像。おまけページとかあるのかな。

今年の「ものの歩」も感想記事も終わりということで、かなりお粗末な漫画感想でしたが、読んでくれた皆さんありがとうございました。
それではまた来年お会いしましょう。