zekaoh's blog

将棋、雑記など

「ものの歩」17話目の感想

「ものの歩」17話目の感想

十歩戦で次週増量ページとか、ものの歩は十歩でもっているんですね・・・

といきなり結論が出た17話目の感想ですが、今週は個人的に気になっていた矢倉対振り飛車の戦いが出てきましたのでまずはそちらから。

第1図

△6五歩

先手は信歩、後手は常条(とこじょう)高校大将と思われます。
6筋から後手が仕掛けた局面ですが、普通はもう一手△5四銀とかするところでしょうか。その場合は先手は角を右方面に繰り替える?そうなるのが嫌なので早めに突いたんですかね。

第2図

第1図から ▲6五同歩 △同桂 

先手は堂々と歩を取り銀桂交換に。銀より桂馬のほうが一般的には価値が低いので、このやりとりでは信歩が駒損をした事になります。

第3図

第2図から ▲6六銀 △7七桂成 ▲同桂

で、この局面。後手の常条高校大将は先手6筋の形を厚みと表現しました。厚みとは何かですが、駒の利きがいっぱいある場所一帯という感じですかね。守る方からすると安定感があり、攻める方からするとやりにくいわけですが、はたしてこの局面は先手が手厚いのかどうかというと・・・よくわかりません・・・
形勢もどうなんだろう。後手がゆっくり指せば駒得のぶん悪いはずは無いような気もしますが、漫画ではいきなり終盤戦になってしまいました。

1月19日追記
この局面の厚みや形勢についてコメントでご意見をいただきました。ぜひ参照なさって下さい。

第4図

▲7三歩まで

駒がよく見えないのでこの局面は想像図です。間違っているかもしれませんが一応この局面で後手投了。一体常条高校大将に何があったんでしょうか。

この後ですが▲7三歩に△同銀なら先手は▲6三銀と縛る? えー以下どうなるのかは各人が考えてくださいませ・・・
とりあえずこの局面ではもう受けが無いのかな。持ち駒などこの図が間違っているかもしれないので、この後には即詰みもあるのかもしれません。


信歩の矢倉対策は逆転の発想であえて不利とされる局面に持ち込むことでした。なるほどこれは意外と有効かもしれませんね。心理的な油断も誘う、いわゆるハメ手みたいな作戦と言えるでしょうか。

ただ具体的な手順はわかりませんが、正確に指された場合はやっぱり振り飛車がよくなりそうな感じはします。
竜胆が「読みの勝負に持ち込めばそこは信歩の土俵」と言っているのでこの作戦は棋力差があるのが前提になってますね。
矢倉対振り飛車の根本的な対策とまではいってないと思うので、さすがに「矢倉に乗った時点で負けは決まっていた」というのは言い過ぎのような気もします。
本当は強い人に対しての振り飛車戦を見てみたかったところですが、まあでも一応答えを出してくれたので個人的には満足です。矢倉対振り飛車戦はこれくらいにして、これからの信歩の対戦は矢倉戦を掘り下げる形でやってほしいですね。

まとめ

ストーリーではみなとがメガネの女の子を連れて登場。名前が能塚(のづか)と判明しました。おそらく下の名前は玉美(たまみ)でしょう。能塚玉美、うーん違うかな・・・角美・・・銀子・・・?
まあそんなことは置いといてみなとの能塚さんへの反応が不審ですね。一体みなとは信歩にどういう思いを抱いているのかな。能塚さんは確実に信歩に気がありますね。信歩はモテモテでいいなあ。結構こういう展開好きかも・・・

で、ラストは十歩と駒江第一の岬の対戦が決まり、「次号、大増23Pで激突!」になるわけですが、これ十歩の回想シーンが入ったり信歩が泣いたりして(?)3週ぐらいやりそうな感じがするんですけどどうなんでしょうか。
十歩が勝つと良いけどなあ。おそらくそれは無いだろうし・・・いや、あるか? やっぱり無いか・・・
どういう戦い、どういうドラマを見せてくれるかわかりませんが、来週が楽しみなのは間違いないですね。がんばれ十歩!