zekaoh's blog

将棋、雑記など

「ものの歩」第1話を読んだ

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週刊少年ジャンプ42号「ものの歩」第一話を読んだ。
要領が悪く何をやってもうまくいかない高校一年生の主人公が、たまたま将棋のプロを目指す人達が集まるシェアハウスに入居し、そこで初めて将棋と出会い、自分の才能に気づくという話。
悩める主人公が将棋を通して人と触れ合い、成長していく青春もの漫画になるのだろうか。
題材は将棋だが地味さは無く、明るく楽しいスポーツ漫画として読める。
シェアハウスの住人たちの将棋にかける熱気が好ましい。部活の雰囲気。

全体に勢いがあって面白い。主人公の覚醒シーンは表現が素晴らしく見応えがあった。
話は若干盛り込んだ要素が多いせいか散漫に感じた。
特に右手の包帯のエピソードは前半で謎の提示が少なく、後半急にクローズアップされるので効果が少なく感じてしまった。

将棋部分のリアリティはどうだろうか。とりあえず主人公は詰将棋に関しては天才である。いきなり駒の動きを覚えて詰将棋のルールを覚えて、さらに難易度の高い問題を解いてしまう。見せ場を作るためとはいえ若干やり過ぎの気もする。
また年齢が問題で、高1というのは将棋のプロを目指すのはかなり遅い。ただ全く無理というわけではないと思うし、漫画としては主人公が苦労したほうが面白くなりそうなのだから、この設定は割りといいんじゃないかとも思った。

それにしても主人公が詰将棋を解けるのは才能としか思えないので、メッセージの「才能より努力」はちょっと変な感じがした。
主人公のこれまでの努力が将棋の才能になって現れたと考えれば問題はないのだが・・・まあ主人公の自己肯定のシーンはカタルシスがあったので良かった。

ジャンプの将棋マンガ連載は初らしいので、将棋ファンとしては長期連載、将棋ブームを巻き起こすような人気作になってほしいと思います。
ただ将棋って漫画の題材としてやっぱり難しそうなんだよね。
これからどういう展開をしていくのか、いろんなハードルがありそうだけど、そうした部分の乗り越え方を含め、目が離せませんね!
(個人的には恋愛系に持って行ってほしいぞ・・・)