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zekaoh's blog

将棋、雑記など

「ものの歩」11話目の感想

将棋 漫画 ものの歩
「ものの歩」11話目の感想

今回はいよいよ信歩対十歩の戦いに決着がつきます。
銀を打ち込み猛然と十歩の玉を寄せに行く信歩。ただ時間が無い・・・! 意外な決着と戦いの後の二人のドラマが見どころ。今回も熱い展開でした。

ということでまずは今週の盤面。

二枚の歩兵

先週の最終図(予想)

▲5二銀まで

先週の図では後手の△7六歩は描かれていなかったのであくまで予想手順です。
先手玉は△7七歩成からの詰めろ(次に詰む形)がかかっています。

第一図

△5三玉まで

そしてこれが今週の最初の盤面。うーむ一体何があったのか、先週の盤面からだいぶ動いてます。手順が正直分からない・・・
7七の桂馬が相手の駒台にあるのでどこかで▲6五桂と跳ねたようですが・・・

自分の予想手順

先週の最終図(▲5二銀)から △同金 ▲同歩成 △同飛 ▲同成銀 △同玉 ▲5三歩(予想図1) △同玉 ▲6五桂 △4二玉 ▲8八飛 △5二歩 ▲5三桂成(予想図2) △同玉(第一図)

予想図1

予想図2


普通に考えるとこんな感じでしょうか。なんか合ってそうですね。
それにしてもこれ桂馬の二段跳ね(とその後の飛車捨て)で詰ますとか滅茶苦茶かっこいい手順じゃないですか?

後の手順はこちら

第2図

第一図から ▲5四飛 △同玉(ここで先手の切れ負け) ▲5二飛成

駒は動かしたがチェスクロックを押せなかったので▲5二飛成を指せなかった。信歩の時間切れ負けで、十歩の勝ち。

第三図

第二図から △6四玉 ▲6五銀 △7五玉 ▲7四金 △6六玉 ▲5六龍まで

十歩の気持ちが収まらないので指し続け、後手玉の詰みを確認。盤面では信歩の勝ち。

実際十歩玉に詰みがあったのかどうかはソフトとかで検討しないと自分にはわからないんですが、最善でなくともこの手順自体は美しい感じがして良いと思います。時間切迫とか気迫とかそういういろんな要因で勝負は決まるもの。ロジカルに冷静に指していれば十歩が勝っていたようにも思いますが、この勝負は信歩の将棋への思いの強さに十歩が引きずられた、と見てみるのも面白いんじゃないでしょうか。

決着のつき方は先週予想した通り信歩の切れ負けでしたが、この後の十歩はニクい行動をして「引き分け」になりました。こういうシーンは微笑ましくていいですね。

まとめ

4週にかけて戦ってきたので読み終わってのカタルシスもたっぷり得られました。さわやかな終わり方だと思います。久々登場の直井泰金の締め方も良かったですね。桂司と信歩の絡みも面白かったです。

十歩は将棋に勝つより友達を得られたことが嬉しそうなので、棋士を目指す信歩のライバルという位置づけではなく、あくまで遊び仲間、友達という関係になりそう。とすると今後あまり登場しないかもしれませんね・・・ただこの二人にはあまりベタベタしない不器用なつきあい方のほうが似合っているような感じはします。

あと十歩が素の声で話しかける時、吹き出しが四角から丸に変化するんですが、こういうところは芸が細かいと思いました。十歩のキャラクターはかなり設定が細かく作られている感じですね。作者のお気に入りだからなのか、それとも今後出てくるライバルはみなこのレベルのキャラクターなのかはわかりませんが、将棋漫画としては過去に例を見ない、かなり斬新なキャラクターだったように思います。生放送のコメントも初めは暴言ばかりでしたが、最後には賞賛のコメントに変わるなど、演出もうまくて良かったと思います。


今回は盤面情報が少なく棋譜の再現に苦労しました。将棋ファンとしてはもう少し細かく一手ごとの心理とか解説を書いてほしいところもあるんですが、それをやってしまうとストーリーとの整合性がとりづらくなりそうなんですよね。勝負の決め手がただの「ミス」だと相手を讃える気持ちになりにくいという・・・対局者同士のドラマと将棋に勝つロジックがうまくつながっていくのが理想の展開だと思うんですが、それは結構難しそう。作者さんにはぜひとも頑張って欲しいです。


来週は新展開になりそうですが、これからどうなるのか先が読めませんね。熱い展開になることは間違いない・・・かな。もしかしたら息抜き回もあるかもしれません。そういう回も見てみたいですね。