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zekaoh's blog

将棋、雑記など

勝負師

10月15日発売の週刊文春に天野貴元アマの見開き2ページの記事が掲載されていたので立ち読み。

「抗ガン剤を拒否して僕が将棋を指し続ける理由」 〈ステージ4 元奨励会三段・天野貴元の壮絶闘病記〉:週刊文春デジタル:週刊文春デジタル(週刊文春デジタル) - ニコニコチャンネル:社会・言論
から冒頭の紹介部分を引用

「プ、プ、プ、ブー」
 時間切れを告げるブザーが鳴った。将棋盤を挟む二人は一瞬固まり、見守っていた人垣にザワめきが走る。
 十月十一日、さいたま市で開催された将棋アマチュア王将位大会北関東予選。敗者は将棋の内容で負けたのではない。駒を持ち、腕を動かす力が残っておらず、制限時間内に着手できなかったのだ。精いっぱいの苦笑いを浮かべて「すみません」と対局相手に唐突な終局を詫びた。その声は掠れ、聞き取りにくかった。舌をほぼ失っているからだ。
 この将棋指しの名は天野貴元(よしもと・30)。かつては将棋界で“羽生二世”と期待された天才少年だった。現在は末期がんを罹患しながら、アマチュアの大会で戦い続けている。

日本将棋連盟東葛支部 柏将棋センター
石田九段の今週のつぶやき 10月15日から引用

天才と謳われた少年がプロ棋士四段になれず挫折。その1年後に舌癌が発覚し、余命一年余と宣告されるという余りに悲しい運命。今は体重20kg位に激減しているようです。
「まだ短い付き合いだけど、彼の姿を見ていると涙が止まらない」と文春の記者は語っていました。

現在がんと壮絶な闘いを繰り広げている天野さん。上記の引用部分を読むだけでも病気の大変さがわかります。体を動かせずに将棋に負けるなんて、この冒頭を読んだだけで自分はその壮絶さに参ってしまいました。

文春の記事には天野さんの後ろ姿の小さな対局写真があったんですが、それを見るとかなり腕などは細く見え、石田九段のつぶやきの情報も考えるとあまり良くない状態であると想像できます。そんな状態でも大会に出場し将棋を指す情熱には感動するのですが、やはり体を大事にして無理をしないで欲しいとは思いました。

記事のインタビューで天野さんは前向きにがんの克服を信じ、将棋への愛を語っていてそこは大病を感じさせない頼もしさでした。奨励会でもまれてきた人間の強さというのでしょうか、生半可なことでは動じない強さがあるんでしょうね。また病気に対しても簡単には負けないぞという勝負師としての気迫も感じられました。
将棋の終盤で逆転をするように病気に打ち勝ち、一日も早くお元気になられて勝負師として復活されることを願っています。